インプラント治療について
インプラントとは
インプラントとは人工歯根のことであり、インプラント治療はもともと歯がない方や、虫歯や事故で失った歯の機能を取り戻すために有効な治療となっています。
インプラントの寿命について
現在のデンタルインプラントの10年生存率は概ね90%以上と報告されています。
しかし基本的には天然歯と同様と考えてください。つまり適切なメインテナンスを継続していけば長期間の使用にも耐えます。
長持ちさせるために定期的なチェックと正しいケアを行なってください。
インプラントそのものは、体となじみが良いチタンでできています。長持ちさせるために最も重要なことは、自分の歯と同じような毎日の手入れです。
現在のインプラント治療を始めたスウェーデンのブローネマルク医師が1965年に1例目の手術をされた患者さまは亡くなるまでの41年間インプラントを使用していました。
なお、破損した場合は埋入からの経過期間、当院が推奨するメインテナンス治療への参加頻度によって応相談となります。
インプラントが難しいケース
リスク要因としては全身疾患があります。糖尿病があると歯周病になりやすく、インプラントも歯周病になります。
インプラント周囲の骨が溶けて支えがなくなると、インプラントは抜け、噛む機能を失ってしまいます。
長期的に骨粗鬆症用の薬を内服、静脈に注射を受けている方も要注意です。副作用にて顎骨壊死が生じる危険性があるので、担当医師と必ず相談いたします。
その他生活習慣でインプラントが難しくなるケース
インプラントの生存率は喫煙の有無が大きく関与しています。喫煙者は、免疫力が低下して、歯周菌に感染しやすくなります。
タバコのリスクは、非喫煙者、10本未満の喫煙している人、それ以上吸っている人に大別されます。できれば吸わないようにすることで成功率も上昇します。
健常者と10%ぐらい生存率が違うというデータもあり、健常者は10年で97%、20年で89%の生存率があります。
インプラントの治療費
インプラントシステム 上部構造 |
30〜40万円 |
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※骨造成等の手術を併用する場合には手技代、材料代を追加請求いたします。
当院のインプラント治療の特徴
- CT完備
より安全で正確な治療のため手術中にもCT撮影が可能です。
より安全なインプラント手術のためには、骨の内部の構造まで立体的に撮影できるCTスキャンは必要不可欠
です。
インプラントによる医療事故のほとんどは、この立体的な構造を認識せずに(CTを撮影せずに)施術を行うことが原因です。 - シミュレーションシステム
インプラント治療する前に「バーチャル手術」を行うことで、PC上でシミュレ-ション(治療計画)した場所にインプラント埋入を行えます。
術中の危険性を回避し、計画通りの位置に埋入することができるので、さらに安全性を高められます。 - 疼痛コントロール
当院では通常の麻酔に加え、静脈内鎮静法をはじめとする各種鎮静法を使用し、不安や恐怖感を和らげてストレスフリ-での治療を受けていただけます。「治療がどうしても怖い」という方もお気軽に相談いただければと思います。
- 生体情報モニターを使用
当院では手術の際に生体情報モニターを使用し、心電図・脈拍・血圧・血中酸素濃度・呼吸など、患者さまの全身状態を厳重に監視しながら治療し
ます。
当院で使用している
インプラント
当院で使用している
インプラントの種類
当院では日本で最も歴史と実績のある京セラメディカル社のインプラントを使用しています。
当院で使用している
インプラントの特徴
1ティッシュレベルインプラント
1回法手術に適したティッシュレベルインプラントは、歯槽骨とインプラント周囲組織を長期にわたって維持します。
シンプルな埋入、補綴、メインテナンスが可能であり、生物学的距離を考慮したデザインのFINESIA® ティッシュレベルインプラントは、歯周病リスクが高い患者さまに適してい
ます。
2ボーンレベル(BL/BLT)
インプラント
FINESIA® ボーンレベルインプラントは、歯肉貫通部のアバットメントデザインに柔軟性をもたせることで、より自然な見た目の仕上がりが得られるデザインであり審美性が高いです。
3純国産
京セラインプラントは、徹底した品質管理を誇る野洲工場(滋賀県)で生産されています。
昨今の社会情勢によって、外国メーカーのインプラントおよび関連機材は値上がりが続いていますが、純国産の京セラインプラントの価格は安定しており、安心した価格設定を提案できます。
インプラント治療の
メリット・デメリット
インプラント治療のメリット
- 天然歯の様に顎の骨に固定(骨結合:Osseointegration)するので、比較的違和感なく咬合する事が出来ます。
- 隣在歯を削る必要がないため、他の歯への影響が少ないです。
- 天然歯に近い形態、色調を再現でき審美性が高く清掃も比較的容易です。
インプラント治療のデメリット
- 治療期間が長い場合があります。
- 顎骨を切削する必要があるため、外科的侵襲が避けられません。
- 基礎疾患の有無によって施術が行えない場合があります。
- 自費治療のため保険診療と比較し治療費が高額になります。
インプラント治療の流れ
1問診・診察
目指すべき噛み合せや治療後のメインテナンスについて総合的に判断
初診時に診察・X線写真検査を行い、患者さまのご要望(ご予算・治療期間・最終的なゴールの設定)をお伺いします。
そして、目指すべき噛み合せや治療後のメインテナンスについて総合的に判断し、埋入すべき部位と本数、付随する手術、治療期間の計画を立てていきます。
多数の歯の喪失や、造骨手術を必要とするような大規模な症例では、数回に分けて治療計画を行うこともございます。
※基礎疾患、リスク因子の有無にて施術をお断りする可能性もあります。
2検査・治療シミュレーション
3D画像で立体的にインプラント埋入手術のシミュレーションを説明
通常の歯科X線写真検査では骨の状態は2次元的にしか把握できないことが多く、より精密な手術の実現のためにCTレントゲン検査をいたします。
この情報を元に3Dで3次元画像構築を行い、立体的にインプラント埋入手術のシミュレーション説明を行います。
3インプラント埋入
シミュレーションの通り、安全にインプラントを埋入
困難な症例では3D画像を元に作製したガイドを用いてシミュレーションの再現性が高い埋入を行います。
4上部構造の装着
(差し歯の装着)
インプラント補綴を十分に理解した熟練の技工士が上部構造を担当
アバットメント(支柱)をインプラントに装着し、印象(型)を採得して最終的な歯冠形態を作製します。
5メインテナンス
インプラントをより長く、良い状態で機能させるために
定期的に診察・X線写真検査を行い、インプラントに異常がないかどうかチェックしメインテナンスを行います。
インプラントを
ご検討の方へ
当院では、カウンセリングに時間をかけ、患者さまが何を求めているのかを汲み取ることを心掛けています。
インプラント外科では外科的侵襲が伴いますので、特に説明には時間をかけご納得いただいてから治療を行うことを徹底しております。
このカウンセリングから得た患者さまの「お悩み」「ご希望」を把握し、しっかりと今の状態を検査させていただいてから、患者さまを第一に考えた治療計画を立てていきます。
医院選びで重要なこと
医療行為は人と人との付き合いです。前述したようにインプラント治療は、インプラント体を埋入し、上部構造(差し歯)をセットしてお終いではありません。
上部構造をセットしインプラントの使用を開始した日から、クリニックと患者さまとの長い二人三脚がスタートします。
施術実績のみではなく、そのクリニックをいかに信頼出来るかこそが、医院選びに一番重要と考えます。